NY市、公共注射施設を設置へ 過剰摂取で死者数急増受け

 

 

NY市、公共注射施設を設置へ

過剰摂取で死者数急増受け

 

 

 ニューヨーク市のデブラシオ市長は26日、薬物過剰摂取による死者数の急増と白昼に路上で薬物を注射する中毒者の増加に対応するため、市に監視付きの公共注射施設を開設する計画を発表した。ニューヨークポストが同日、報じた。

 計画は、市内で必要性が最も高い地域4カ所に「薬物過剰摂取防止センター」を設置し、救命と過剰摂取の防止、中毒者の治療と支援を行うのが柱。デブラシオ氏は2018年に計画を提案したが、トランプ前大統領とクオモ前知事の支持が得られないままだった。

 ここへきて、バイデン大統領とホークル・ニューヨーク州知事から必要な「一種の潜在的な協力」が得られたため、計画推進に再び動き出した。ホークル氏は今月初め、皮下注射針や注射器の所持または販売を非犯罪化する法案に署名。市警(NYPD)は、麻薬中毒者が公の場で麻薬を注射することを事実上認める指示を出している。

 発表を受け、一部の政治家やビジネスリーダーからは「ヘロインやフェンタニルを受け入れるべきだという考えを葬るべきだ」「センター開設で、周辺の治安が悪化する」など反対の声が上がっている。米疾病対策センター(CDC)の最新データによれば、市内で過剰摂取による死者数は毎年36%増加。3月31日までの1年間の死者数は2243人で、前年は1653人だった。

 


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