ブルックリンの一角、汚染深刻
政府「スーパーファンド・サイト」指定を提案
米環境保護庁(EPA)は、ブルックリン区グリーンポイントにあるミーカー・アベニュー周辺のプルーム※を、廃棄物汚染が深刻で、浄化が必要とする「スーパーファンド・サイト」に指定する提案を発表した。指定されれば、ニューヨーク市内で4番目となる。ゴッサミストが1日、伝えた。
これまでに、同エリアの広い範囲で、数十件の住宅や企業から有毒ガスが検出されている。汚染の影響を受けている地域は約45ブロックに広がっている。ミーカー・アベニュー周辺のプルームには、地元のクリーニング店や鋳物工場、金属加工店などから地下に流れ込んだ化学物資が貯まっている。汚染物質は、主に塩素系溶剤と炭素を原料とする石油化学製品。エクソンモービル社と州交通局が07年、近くで1978年に起きた「グリーンポイント石油流出事故」の浄化作業中に発見した。
州環境保全局(NYSDEC)は2007年以降、化学物質汚染の地下貯留層であるミーカー・アベニュー・プルームの調査を進めたが、問題の全容は解明されていないままだ。スーパーファンド・サイトに指定されると、EPAは汚染を引き起こした事業者らに浄化費用を請求することができるという。
地元の環境保護団体関係者は「指定を受けることの意味は大きい。住民への健康被害などの情報は多くない」と指摘している。
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