「千の風に―」新井満さん死去

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共同通信
自宅敷地内でインタビューに答える新井満さん=2013年8月、北海道七飯町

 「千の風になって」の翻訳と作曲で知られる芥川賞作家の新井満(あらい・まん=本名みつる)さんが3日午前8時46分、誤嚥性肺炎のため北海道函館市内の病院で死去した。75歳。新潟市出身。葬儀・告別式は近親者で行う。喪主は妻紀子(のりこ)さん。

 上智大卒業後、電通に勤務する傍ら、1987年に「ヴェクサシオン」で野間文芸新人賞、88年に「尋ね人の時間」で芥川賞を受賞。98年の長野冬季五輪では開閉会式の構成を担当するイメージ監督を務めた。

 米国に伝わる作者不詳の詩を翻訳、作曲し、自身でも歌った「千の風になって」は「私のお墓の前で泣かないでください」という詞が話題に。

「尋ね人の時間」で芥川賞を受賞した新井満さん=1988年7月、東京・丸の内の東京会館