最高裁、ワクチン接種義務化支持
NY州、異議申し立てを棄却
米最高裁は13日、ニューヨーク州が医療従事者にコロナウイルスのワクチン接種を義務付けたことを巡り、信仰の自由を行使する権利を侵害するとした異議申し立てを棄却した。ニューヨーク・タイムズが13日、伝えた。
判事の1人は14ページにわたる反対意見書を提出。他の判事2人も反対意見に賛同した。もう1人の判事は、ワクチン接種義務を阻止するとの見解を示した。
最高裁は10月にも、メイン州の医療従事者が訴えた同様の申し立てについて、判事3人の反対を押し切る形で棄却した。インディアナ大学やニューヨーク市の学校関係者、さらにはマサチューセッツ州の病院関係者による意義申し立ても退けている。飛行機での移動時に、マスク着用を義務付けた連邦政府への異議も却下した。
14ページの意見書を出したゴーサッチ判事は、最高裁の判断がもたらす影響は重大だとした上で「ニューヨークの医療従事者数千人が職を失い、失業手当の受給資格も失うことになる」「信仰を公的に行使する権利は保護される」などと指摘。弁護団は「ニューヨークの医療従事者に対し、信仰を捨てるか、家族を養うためにキャリアと最善の手段を失うかという不合理な選択を迫っている」としている。
ニューヨーク州では、接種義務化した後、医療従事者の約4%にあたる3万7千人が離職したとみられる。
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