世界の超富裕層1%、4割を独占

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共同通信
世界の富が集まる米ニューヨーク・マンハッタンの風景=9月(ロイター=共同)

 世界上位1%の超富裕層の資産が今年、世界全体の個人資産の37.8%を占めたことが、経済学者ら100人超による国際研究で分かった。下位50%の資産は全体のわずか2%だった。コロナ禍で落ち込んだ景気への刺激策で株式などの資産価値が急騰、格差が一段と広がった。

 特に最上位の2750人だけで3.5%に当たる13兆ドル(約1490兆円)超を占め、富の集中は鮮明。研究報告書は「不平等は今後も広がり続け、巨大な水準に達する」と懸念し、富裕層や巨大企業への課税強化が不可欠だと訴えた。

 日本も富の分布は「西欧ほどではないが非常に不平等だ」と指摘した。(ワシントン共同)