Published by
共同通信
共同通信
北朝鮮による拉致被害者の有本恵子さんが12日、62回目の誕生日を迎え、神戸市長田区の自宅で父明弘さん(93)が取材に応じた。一昨年に亡くなった母嘉代子さんが生前、ベッドで寝ながら「恵子のことが心残りや」とつぶやいていたことを振り返り、「生きているうちに解決してあげたかった」と心境を述べた。
例年、この日はバースデーケーキや手料理を準備していたが、嘉代子さんが亡くなってからは取りやめた。昨年12月には、ともに拉致問題解決を訴えてきた被害者家族会の前代表飯塚繁雄さんが83歳で亡くなった。明弘さんは弱った両脚をさすりながら「私個人では何もできない」と語った。