海上遺体、リアス海岸の沖に集中

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共同通信

 東日本大震災で津波に襲われ海上で見つかった犠牲者は、大半がリアス海岸の沖に集中していることが東北大の研究チームの調査で分かった。入り組んだ地形で発生した強い引き波の影響とみられる。こうした地域では沖に流されるリスクが高く、ライフジャケットの備えなど特別な防災対策が必要としている。

 研究チームは、宮城県警から情報提供を受けた県内の震災犠牲者9527人のうち、海上で見つかった568人の発見状況を分析。リアス海岸の沖で見つかったのは計500人で、全体の9割近くを占めた。内訳は石巻市の沖で203人、女川町で115人、気仙沼市で114人、南三陸町で68人だった。