典範改正断念の公文書なし

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共同通信

 政府は14日の参院予算委員会で、小泉政権が目指した女性・女系天皇容認の皇室典範改正に関し、秋篠宮家の長男悠仁さまの誕生により一転して断念した際の経緯を記す公文書は一切存在しないと明らかにした。野党は重要な政策変更の検証ができないと政府の対応を批判した。

 安定的な皇位継承策を巡り、小泉純一郎元首相が設置した有識者会議は2005年11月、女性・女系天皇を容認し、皇位継承順位を性別に関係なく長子優先とする報告書を提出。小泉氏は06年1月の施政方針演説で「有識者会議の報告に沿って皇室典範の改正案を提出する」と表明した。