ロシアにデフォルトの可能性
ドル建て国債利払いも、危機続く恐れ
ロシアが、デフォルト(債務不履行)に陥るという見方が強まっている。CNNが17日、伝えた。16日に利払い期限を迎えたドル建てロシア国債については、ドルで利息が支払われ、今回は回避された。ただ、今後も外貨建て国債の利払い期限などが迫り、危機が続く恐れがある。
ロシアは2014年以来、約6千400億ドルの外貨準備を積み上げてきたが、約半分にあたる3千億ドル以上は、ウクライナ侵略後の西側からの制裁により、現在凍結中。その結果、ロシアは、制裁解除まで、「友好的でない国」からの債権者にドルやユーロではなくルーブルで支払う予定であると発表していた。
しかし、信用力を決定する非政府機関は、そのような支払い方法をデフォルトと認定する可能性がある。先月のウクライナ侵攻以来、フィッチ、S&P、ムーディーズの3つの主要な格付け会社はすべて、ロシアの債務を「投資適格債」から「ジャンク債」に格下げした。
デフォルトに陥った場合、ロシアは長期にわたり外国からの資金調達の道を失う可能性がある。ウクライナ侵攻以来、ルーブルは記録的な低水準に落ち込み、ロシア原油は避けられ、数十の国際企業が事業を停止したため、主な収入も減少。デフォルトは、主にロシア国内に打撃となる。
デフォルトが国外の金融危機につながる可能性は今のところ低いと考えられるが、金融機関がロシアに投融資を行っていた場合、影響が広範囲に及ぶことが懸念される。
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