フジモリ元大統領、釈放遠のく

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共同通信
2018年3月、ペルー・リマ近郊で裁判に臨むアルベルト・フジモリ氏(ロイター=共同)

 【サンパウロ共同】米州人権裁判所(本部コスタリカ)は8日までにペルー政府に対し、服役中のアルベルト・フジモリ元大統領(83)にペルーの憲法裁判所が認めた人道的恩赦を履行すべきでないとの決定を出した。ペルー政府は同人権裁の判断に従うとしており、フジモリ氏の釈放は遠のいた。

 フジモリ氏は在任中に左翼ゲリラと間違えられた市民らが軍に殺害された事件で、禁錮25年の判決が確定して服役中。ペルーの憲法裁判所は3月17日、元大統領への人身保護請求を承認。2017年にフジモリ氏に与えられ、18年に最高裁が取り消した恩赦の回復を認め釈放を可能にする判断を出した。