階段の腐食と転落、因果関係焦点

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共同通信
外階段が崩落し、住民女性が転落死したアパート(奥)=2021年4月、東京都八王子市

 東京都八王子市でアパートの外階段が崩れ、住人の女性が転落死した事故は17日で発生から1年。警視庁は、施工業者の腐食防止措置が不十分だったとみて捜査しているが、焦点となる事故との因果関係は立証に時間がかかりそうだ。再発防止に向け、国は施工時の安全確認を厳格化したが、専門家は「完成後も第三者チェックが必要だ」と指摘する。

 事故では踊り場と2階をつなぐ部分が崩れ、大手里美さん=当時(58)=が約2m下に転落。5日後に死亡した。鉄製の階段と踊り場をつなぐ木製の部品が腐食しており、警視庁は施工した則武地所の措置に問題があったとみて業務上過失致死の疑いで調べている。