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共同通信
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人工多能性幹細胞(iPS細胞)から、目の涙腺に似た立体的な組織をつくることに世界で初めて成功したと、大阪大の林竜平寄付講座教授(幹細胞応用医学)らのチームが20日、英科学誌ネイチャーに発表した。チームは、将来的に重症のドライアイの治療法や薬の開発につながるとしている。
目の表面は涙腺から分泌された涙液で乾燥を防いでいる。免疫疾患の「シェーグレン症候群」などでは涙腺の機能が損なわれ、重いドライアイになる。涙腺は成人では再生せず根本的な治療法はない。
チームは、人のiPS細胞から涙腺の基となる細胞を作製。大きさ数ミリのミニサイズの立体的な涙腺組織をつくった。