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共同通信
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北海道・知床沖で26人が乗った観光船「KAZU 1(カズワン)」が沈没した事故で、事故前日の夕方になっても出航に向けた準備が整っていなかったことが2日、関係者への取材で分かった。船内の格納庫に片付けなくてはならない救命胴衣が、座席の上に置かれたかごに放置されたままだったという。
事故は今シーズンの運航初日となる4月23日に発生。運航会社「知床遊覧船」の元従業員はこの数日前から、準備に追われる豊田徳幸船長(54)に、しけが予想されるため気を付けるよう忠告していた。取材に「いっぱいいっぱいになって(忠告を)あまり気にしていない様子だった」と振り返った。