行動パターンは犬種に関係なし
固定観念払拭する犬ゲノム研究
学術誌「サイエンス」(4月28日付)は、犬の種類と行動パターンについて「あまり関連がない」とする関連性が薄いとする研究結果を発表した。ニューヨーク・タイムズが報じた。
研究は、1万8385頭の犬の飼い主を対象にアンケートを行い、2155頭の犬のゲノムを解読して行われた。その結果、犬の行動を予測する上で、犬種は基本的に役に立たないことがわかった。ほとんどの行動特性は遺伝するものの、犬種による行動パターンの違いは僅かで、約9%に過ぎなかった。今回の研究で最も明確な発見は、犬が新たなものや奇妙なものを見つけたときの反応に関し、犬種は全く影響を及ぼさないということだった。
報告書の著者で犬のゲノム研究の専門家、エリノア・カールソン博士(ブロード研究所・マサチューセッツ大学チャン医科大学院)は「研究結果は、各犬種の間に違いはないとか、犬種によって予測できることはないということではない」と強調。その上で「ボーダーコリーを飼う場合、しつけが簡単で、おもちゃに興味を持つ可能性はグレートピレニーズを飼う場合より高くなる」と付け加えた。遠吠えなどは、シベリアンハスキーのような犬種とより強く関連していることがわかったものの、どの行動も特定の犬種に限定されることはないという。
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