「ロー対ウェイド判決」とは 連邦最高裁、中絶権認めた判決覆す草案

 

 

「ロー対ウェイド判決」とは

連邦最高裁、中絶権認めた判決覆す草案

 

米連邦最高裁判所前に集う中絶推進派=2021年10月

 

 女性の人工中絶の権利を認めた過去の連邦最高裁判決「ロー対ウェイド判決」を覆す内容の草案が外部に流出したことを受け、3日付のニューヨーク・ファミリーが、同事件について説明している。政治専門サイトがこのほど、判決を覆す見通しであることを示したサミュエル・アリト裁判官の草案を発表。全米で物議を醸している。

 1969年、テキサス州の女性ノーマ・L・マコービーさんが3人目の子どもを妊娠し、中絶を希望した。しかし、当時の同州法では、強姦や近親相姦による妊娠、母体の生命を保護するために必要な場合を除き、中絶手術が禁止されていた。マコービーさんの場合は、そのどれにも当てはまらなかった。弁護士がマコービーさんを代理し「ジェーン・ロー」の名を使って、州法はローの憲法上の権利を侵害していると主張し、当時の同州ダラス郡のヘンリー・ウェイド地方検事を相手に提訴。同州の地方裁判所は70年、同州の中絶禁止法は違憲であるとの判決を下した。

 1973年には最高裁も同判決を支持し、全米で中絶が事実上合法化された。同判決では、妊娠初期は女性が中絶を選択できるが、中期は母体の健康保護のために政府が規制できる(禁止はできない)、後期には、母体保護の場合を除いた中絶を州が禁止できると定めた。

 


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