知床不明者、60キロ流されたか

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共同通信
水難学会が公表したシミュレーション結果。行方不明者は色の付いた範囲に流されている可能性があるとしている。

 北海道・知床半島沖の観光船沈没事故で、水難救助の調査研究に取り組んでいる水難学会は9日、気象庁が公表している海上の風や海面の潮のデータに基づきシミュレーションした結果、行方不明者が約60キロ流されている可能性があると発表した。

 学会の理事で、海岸工学などが専門の犬飼直之長岡技術科学大准教授が、事故当日の4月23日午後から5月7日の間に、深さ5メートルまでの海水がどのように流れていたかを計算した。

 その結果、行方不明者が海面に近い場所にいたと仮定した場合、5月7日までに事故現場から北東へ約60キロ流されている恐れがあることが判明した。