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共同通信
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1955年に発生し、「戦後最大の食品中毒」とされる森永ヒ素ミルク事件で、脳性まひになった大阪市の女性(68)が森永乳業(東京)に慰謝料など計5500万円の損害賠償を求め、大阪地裁に25日に提訴することが21日、分かった。症状は悪化し続けているのに救済が不十分だと主張している。
原告側によると、同様の被害者は他にもいるとみられる。不法行為から20年間で損害賠償請求権が消滅すると定める民法の「除斥期間」や時効は「成立していない」と主張。症状の悪化で、損害が確定していないことなどを理由に挙げている。
森永乳業は「コメントは差し控える」としている。