NY州、成人性的被害の時効を停止
#MeToo運動で注目高まり
ニューヨーク州のホークル知事は24日、成人への性的虐待に対する民事上の時効について、11月から1年間にわたり一時的に停止する法案に署名した。全米で、ニュージャージー州に次いで2例目。ウォール・ストリート・ジャーナルが伝えた。
これに先立つ州議会では、ほぼ全会一致で可決、承認された。ハリウッドの有名映画プロデューサーによるセクハラ、性的暴行に端を発し、2017年以来続く「#MeToo」運動で、成人へのセクハラや虐待への注目が高まったことなどが背景にある。
関係者によれば、性的虐待を受けた人は体験を整理するのに何年もかかり、訴訟を起こすことができなくなることが多いという。ホークル氏は「性的暴行に関し、これまでの法律は加害者をより多く保護していた」と指摘した。被害時期にかかわらず、賠償を求める訴訟提起が可能になる。
ニューヨーク、カリフォルニア両州をはじめとする数州では、児童性的虐待の民事訴訟の時効についても一時的に停止している。これにより、教会や学校、社会団体などの関係者などを相手取った訴訟は数千件に上ったとされる。
1990年代にトランプ元大統領からデパートの楽屋で性的暴行を受けたと主張し、連邦裁判所で係争中のジャーナリスト・作家のエリザベス・ジーン・キャロルさんは、新たな法律によって、正義を求めることができるとしている。
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