ブロンクスでレジオネラ菌集団感染
1人死亡、18人発病
ニューヨーク市保健局は25日、ブロンクス区でレジオネラ菌の集団感染が発生し、1人が死亡、発病した18人のうち8人が入院中であると発表した。ニューヨーク・タイムズが同日、報じた。
ハイブリッジ地区にあるビル屋上に設置された4つの冷却塔から、レジオネラ症の原因となる菌が検出され、冷却塔が発生源とみられる。細菌にさらされても、ほとんどは発症しないというが、基礎疾患を持つ人などリスクの高い人々に重い疾患を引き起こすことや、命に関わる場合もあるという。保健局は、咳や発熱、呼吸困難などインフルエンザの様な症状のあるブロンクス区の住民に、受診を呼びかけた。
市では、ビルの屋上にある冷却水槽の老朽化が進み、細菌の貯蔵庫となっているため、レジオネラ症が定期的に発生している。冷却塔やジャクジーのほか、温水浴槽、加湿器、温水タンクなど菌が増殖するのに適した温暖な気候下で多く起きる。菌を含む水蒸気を吸い込むことで感染し、人から人への感染はない。早期に発見されれば、抗生物質での治療が可能だ。
毎年200~700件の症例がニューヨーク市で報告され、割合は上昇している。ただ、、大規模な集団感染は年に平均1、2回と極めてまれだ。市はこれまでに、ビル所有者に定期的な水道の細菌検査の実施を義務付けるなどの予防策を実施している。
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