地下鉄駅の95%をバリアフリーに
MTA、2055年までに達成
MTAは2055年までに、地下鉄駅の95%にエレベーターや傾斜路を設けてバリアフリーにする。22日、ニューヨーク・タイムズが報じた。
市内の地下鉄472駅のうち、エレベーターや傾斜路があるのは27%の126駅に過ぎない。これに対し障害者支援団体から集団訴訟が起こり、この度和解。その条件としてMTAは同日、地下鉄とスタテン島鉄道で25年までに81駅、35年までに85駅、45年までに90駅、55年までにさらに90駅をバリアフリーにすることに合意した。エレベーターや傾斜路ができれば、ベビーカーの使用も楽になる。大きな荷物を抱えた買い物客やスーツケースを引く旅行者にとっても便利だ。MTAのリーバー局長は「市民の半分以上が公共交通機関に頼っている。アクセスが阻害されていれば平等とは言えない」とコメントした。
ただし、完成までに時間がかかる。MTAが挙げた理由はコストや構造上の難点。原告の「ディスエイブルド・イン・アクション」のジェーン・ライアン会長は「早急に完成してほしいが、MTAが無理だと言っている。無理なものを強いることはできない」と話した。また、完成しても100%ではない。リーバー氏は「残り5%は、構造上不可能」と説明。すでに存在するエレベーターの老朽化や保守管理不全などの問題も抱えている。
→ 最新のニュース一覧はこちら←