東北新幹線40年見つめる慰霊碑

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共同通信

 23日に開業40周年を迎えた東北新幹線の信夫山トンネル(福島市)の南端上部に慰霊碑がある。建設工事で命を落とした110人の名前が刻まれ、小高い山の木立の中にひっそりと立つ。当時を知る元国鉄職員は風化を懸念し「偉大な業績の陰に、犠牲になった人がいたことを忘れないでほしい」と語る。

 「自分たち以外に碑のことを知っている人がどれくらいいるのか…」。眼下に走行中の新幹線が見える碑の前で当時の国鉄職員宗片忠郎さん(78)=福島市=がつぶやいた。

 JR東日本によると、トンネルの落盤などで工事関係者計103人が殉職。大宮―上野間開通までに、さらに7人が亡くなった。