11時35分交信「心肺停止」

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共同通信
安倍元首相銃撃事件で、現場で救命活動に当たった奈良市消防局の無線記録の一部

 安倍晋三元首相が参院選の街頭演説中に銃撃され、死亡した事件で、現場で救命活動に当たった奈良市消防局の無線記録の全容が13日、判明した。「高齢男性、拳銃で撃たれ、現在CPA(心肺停止)状態と思われます」(銃撃から約3分後の8日午前11時35分)―。出動命令から救急車に収容、ドクターヘリへの搬送までの生々しいやりとりが明らかになった。元首相を乗せた救急車への呼びかけが相次ぎ、情報の錯綜も。約50分にわたる緊迫した救命の実態が浮かび上がった。

 事件は8日午前11時32分に発生。大きな銃声が響き渡り、奈良市で演説していた安倍元首相が路上に崩れ落ちた。