漢詩研究の石川忠久氏が死去

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共同通信
石川忠久氏

 「平成」に代わる新元号を巡り、政府による最終候補6案のうち「万和」を考案した二松学舎大元学長の石川忠久(いしかわ・ただひさ)氏が12日、心不全のため東京都千代田区の病院で死去した。90歳。東京都出身。葬儀・告別式は近親者で済ませた。喪主は妻富貴代(ふきよ)さん。

 石川氏は生前、共同通信の取材に応じ、幼少時は満州で過ごし、終戦で帰国するまでの約1年間、中国に足止めされた苦労を明かした。万和には「平和への願いを込めた」と話していた。

 漢詩の研究や普及に努め、全日本漢詩連盟を設立。NHKのラジオやテレビの漢詩番組にも出演した。著書に「漢詩への招待」などがある。