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共同通信
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北方領土の元島民ら約40人が23日、4島周辺の海域で船から先祖を弔う「洋上慰霊」を行った。ロシアのウクライナ侵攻で墓参を含むビザなし訪問ができず、北海道が代替策として実施した。
一団は午前9時半ごろ、4島との交流事業で使用する船「えとぴりか」で根室港を出発。歯舞群島の方角に約6キロ進んだところで悪天候のため引き返し、帰港中の船内で慰霊式を行った。元島民や鈴木直道知事らが黙とうや献花をして、島で眠る先祖を追悼した。
色丹島出身の得能宏さん(88)は「少しでも故郷に近づいて手を合わせることができてほっとしている」と振り返った。