台湾の蔡総統、日本人技師に謝意

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共同通信
地下ダム「二峰シュウ」の完成から来年で100年を記念する式典に参加した蔡英文総統(中央)ら=23日、台湾・屏東県(共同)

 【屏東共同】日本統治時代に台湾南部・屏東県で静岡県出身の日本人技師、鳥居信平(1883~1946年)が建設した地下ダム「二峰シュウ」の完成から来年で100年となるのを記念する式典が23日開かれ、蔡英文総統は「鳥居氏が創造的な工法で二峰シュウの青写真を描き、地元住民が(建設作業で)努力した」と述べ、鳥居らに謝意を表明した。

 鳥居は製糖会社に採用され14年に台湾に赴任した。現地調査と研究を重ね、21年に伏流水をためる長さ300m超の地下ダム建設に着手、約2年かけて完成させた。地下導水路なども整備。約2500ヘクタールの不毛の地にかんがい水を行き渡らせた。