平和宣言、ロシア侵攻の現状指摘

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共同通信
平和記念式典で読む平和宣言の骨子を発表する広島市の松井一実市長=1日午後、広島市役所

 広島市の松井一実市長は1日、8月6日の平和記念式典で読む平和宣言の骨子を発表した。ロシアによるウクライナ侵攻で市民の命が奪われ、核抑止力の拡大が支持されている現状を指摘する。松井氏は「核兵器のない世界の実現に向けて、あらゆる努力を行うべき時だと訴える」と述べた。

 宣言では冒頭、16歳で被爆した上田桂子さん(93)の体験記を引用。家族と別れた悲しみや、地獄絵図と化した惨状の描写を盛り込む。ロシアの文豪トルストイの「他人の不幸の上に自分の幸福を築いてはならない」との言葉も紹介する。

 1日に米NYで始まった核拡散防止条約(NPT)再検討会議にも言及する。