対日戦にらみ核の軍事利用主張

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共同通信
将来の対日戦の際、核の有用性を訴えるアレクサンダー・ザックス氏のメモのコピー(共同)

 米国が原爆開発の検討を始めた最初期、ルーズベルト政権内で開発推進のキーパーソンの1人だったアレクサンダー・ザックス大統領顧問が1940年4月、将来の対日戦をにらみ、動力源などとしての核の軍事利用の重要性を訴えるメモを残していたことが21日分かった。専門家は核開発を巡る当時の米政権中枢の雰囲気を伝える貴重な史料と評価している。

 米東部ニューヨーク州のルーズベルト大統領図書館から共同通信がメモを入手した。ザックス氏は太平洋を挟む日米間の距離に言及。対日戦の際に威力を発揮するとして、航行距離の長い原子力軍艦の建造を推奨した。(ナイロビ共同)