同性事実婚認定せず、名古屋高裁

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共同通信
控訴審判決後に「不当判決」と書かれた紙を掲げる矢崎暁子弁護士(左)と堀江哲史弁護士=26日午前、名古屋高裁前

 同性のパートナーを殺害された名古屋市の内山靖英さん(47)が、事実婚の配偶者には認められる「犯罪被害者給付金」を不支給とした愛知県公安委員会の裁定取り消しを求めた訴訟の控訴審で、名古屋高裁は26日、「同性事実婚」を認めず請求を退けた一審判決を支持、内山さん側の控訴を棄却した。遺族給付金対象となる事実婚の範囲に同性同士も含めるかどうかが主な争点だった。

 内山さん側は「不支給は憲法に違反する」と主張したが、永野圧彦裁判長は、同性同士の婚姻の届け出は民法上想定されておらず、同性事実婚を容認するような社会的状況もないと判断、違憲とは認められないと結論付けた。