障害者暴行、幹部が隠蔽

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共同通信
神奈川県立「中井やまゆり園」で、男性入所者(右から2人目)を殴る職員(右端)=2021年9月(施設内のカメラ映像より。画像の一部を加工しています)

 入所者への多数の虐待疑いが明らかになっている神奈川県立の知的障害者施設「中井やまゆり園」(同県中井町)で昨年、職員が入所者に暴行を加える場面が施設内のカメラに写っていたのに、幹部職員らが虐待の通報をせず、隠蔽していたことが31日、共同通信が入手した映像や内部資料で分かった。実際には殴っていたにもかかわらず、記録文書には「手で強く押した」などと虚偽の記載をしていた。

 県は既に県警にも届けており、関係職員を処分する方針。同園では、これまでにも「職員の暴力による骨折を事故として処理した」との指摘や、約90件の虐待疑いが出ている。

神奈川県立「中井やまゆり園」で荷物運搬用の台車で運ばれる男性入所者=2021年9月(施設内のカメラ映像より。画像の一部を加工しています)