2300カ所に洪水対策「レイン·ガーデン」 NY市、ハリケーン「アイダ」の教訓から

 

 

2300カ所に洪水対策「レイン·ガーデン」

NY市、ハリケーン「アイダ」の教訓から

 

新たに設置されたレイン・ガーデン(Photo: ニューヨーク市長室の公式ツイッター(@NYCMayorsOffice)より)
洪水センサーを手に記者会見をするアダムズ市長(Photo: ニューヨーク市長室のユーチューブよりスクリーンショット)

 

 ニューヨーク市のアダムズ市長は1日、ハリケーン「アイダ」の教訓をもとに、クイーンズ区とブロンクス区の歩道脇2300カ所に洪水対策として「雨の庭(レイン・ガーデン)」を新設すると発表した。同日、ポリティクスNYが報じた。

 レイン・ガーデンは低めの土地に花や草を植えた小庭。雨水を1カ所当たり2500ガロン吸収し、下水システムに流れ込む水量を減らすことができる。1年前に来襲したアイダはセントラルパークで1時間に3.15インチという記録的な降雨量をもたらし、イーストエルムハーストなどで地下・半地下アパートに鉄砲水が流れ込んだ。 ブロンクス区南西部の道路などでは車が水没。死者は13人に上った。市の下水システムは2インチ以下の雨量にしか対応できない。アダムズ氏はレイン・ガーデンを当面クイーンズ区の1800カ所、ブロンクス区の565カ所に設置し、年末までにさらに1000カ所増やす意向であることを表明。これにより市全体では1万1000カ所にレイン・ガーデンができることになる。

 市では洪水センサーの増設、下水システムの改善・拡張なども計画している。1年前にはブルックリン区長だったアダムズ氏は「あの日のことは決して忘れない」と指摘。避難口設置や災害時の避難経路確保などを実現できるよう、地下アパートの合法化も訴えていく考えだ。

 


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