熱海土石流遺族「被害の抑止に」

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共同通信

 静岡県熱海市の大規模土石流を巡り、違法な盛り土造成を黙認したなどとして、犠牲者遺族らは5日、県と市に計約64億円の損害賠償を求め静岡地裁沼津支部に提訴した。遺族と代理人弁護士は同日、静岡県沼津市内で記者会見し、被害者の会会長の瀬下雄史さん(54)は「真相究明をしっかりやっていくことが同じような被害の抑止につながる」と強調した。

 川勝平太知事は「県の主張は今後検討するが、遺族の気持ちを真摯に受け止め、誠実かつ適切に対応する」とのコメントを出した。

 原告代理人の加藤博太郎弁護士は会見で「行政の不作為を問う訴訟の試金石にもなる」と提訴の意義を説明した。