NY州、ポリオで緊急事態宣言
ワクチン接種率向上目指す
ニューヨーク州のホークル知事は9日、ポリオの感染拡大が懸念されるとして、緊急事態宣言を発令した。同日、ニューヨーク・タイムズが報じた。
これにより、緊急医療従事者や薬剤師もポリオワクチンの接種ができるようになる。さらに医療関係者はワクチン接種状況を州保健局に提出しなければならない。「ポリオに関する限り、手をこまねいているわけにはいかない」と州保健局のバセット局長は指摘。州平均で79%のワクチン接種率を90%に引き上げたいとしている。ポリオは治療法がなく、ワクチンによる予防が唯一効果的な対策だ。
今年7月、10年ぶりにロックランド郡でワクチン未接種の男性がポリオを発症した。口径ワクチンを受けた人から感染したようだ。口径ワクチンは安全だがウィルスを多少含んでおり、2000年から米国内では使われていない。それ以外には感染例はない。ただし、8月にはニューヨーク市の下水からポリオが検出されており、9日の発表ではオレンジ郡やサリバン郡でも見つかったとして警戒を強めている。ロックランド郡のワクチン接種率は60%。オレンジ郡(59%)やサリバン郡(62%)も低い。市内平均は86%だが、低い地区もある。新学期が始まった市内の公立校でのポリオ感染リスクは低いと考えられている。
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