地下鉄利用者が増加の動き
パンデミック後の最多利用者数を記録
MTA(メトロポリタン交通局)は15日にグランドセントラル駅で会見し、前日14日の地下鉄利用者が370万人と、2020年3月にパンデミックが始まって以来の最多記録を更新したと発表。利用者数の増加を祝った。同日付けamニューヨークが報じた。
MTAの集計では地下鉄の乗車率はコロナ前の19年よりは依然37%下回っているものの昨年対比で30%増加している。バスの利用者もここ数日150万人を超えて昨秋以来の最多数に近づいており、郊外へ伸びる鉄道の利用者数はレイバーデー以降、最多記録の更新を繰り返している。
オフィスへ戻る通勤客や夏休みが終わり学生が増えていること、ホークルNY州知事が公共交通機関内でのマスク着用義務を解除したことなどが要因と見られる。非営利団体パートナーシップ・フォー・NYCによると15日現在、9月の平日平均で49%の従業員がマンハッタンのオフィスへ出社しているものの、週5日出社しているのはうち9%。週3日が最も多く37%となっている。MTAのリーバー局長は15日の記者会見で「在宅勤務が定着していることは確かだが、乗客数の増加はオフィス勤務復活の兆しを示している」とし、「乗客数回復のために全力を尽くす」ことを強調した。
しかしMTAは依然としてコロナ禍の利用者減による痛手が続いており、連邦政府のコロナ救済資金が切れる24年以降、毎年25億ドルの赤字が懸念されている。サービスや人員の削減、運賃の値上げを避けるためには州政府の援助が欠かせない。
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