響く弔砲、静かに花手向け

Published by
共同通信
安倍元首相の遺骨を手に国葬会場に入る昭恵夫人=27日午後2時3分、東京都千代田区の日本武道館(代表撮影)

 国葬会場の日本武道館前に安倍晋三元首相の遺骨が27日午後、到着すると、陸上自衛隊による弔砲19発が響き渡った。富士山が好きだったという安倍氏のために日本の山々などが白や黄色の花で描かれた式壇に、参列者が次々と静かに花を手向けた。友人代表として菅義偉前首相が「安倍総理」と呼びかけて追悼の辞を述べると、喪服姿の妻昭恵さんは涙を流し、白いハンカチで何度も目元を押さえた。

 午後2時過ぎ、喪服や黒いスーツの参列者でほとんどの座席が埋め尽くされ、静まりかえる会場に昭恵さんが遺骨を抱いてゆっくりと入場した。