児童·生徒の成績、コロナで影響受ける
NYの公立学校、人種間で機会格差
パンデミック下で、ニューヨーク市の公立学校に通う児童・生徒の成績について、概して数学が急降下した一方、国語(英語)の成績はわずかに上昇したことが、市の集計で明らかになった。ニューヨークポストが29日、報じた。
数学に関し、州全体で実施された昨年度の試験で、3年生から8年生の児童・生徒のうち、習熟したと見なされたのは38%。コロナ前の46%(2019年)と比べると、8ポイント低下した。国語については、新型コロナウイルスの感染拡大で対面授業の中止による影響を受けた3~5年生の児童・生徒は大幅に下がった反面、6~8年生は成績がアップ。全体では、3~8年生の半数以下だけが「堪能」と見なされた。
国語の試験合格率では、白人(67%)とアジア系(71%)だったのに対し、黒人とヒスパニック系は、それぞれ36%と37%。数学でも、黒人(21%)とヒスパニック系(23%)の一方、白人(59%)、アジア系(68%)と顕著な差が見受けられた。
関係者は「パンデミックにより、複雑な結果がもたらされたものの、児童・生徒や家族、教員らが懸命に努力したことを反映している」と強調。その上で「とりわけ、黒人やヒスパニックの児童・生徒、障害を抱える児童・生徒、それぞれの間で機会格差と成果を反映しており、決して容認できるものではない」と問題点を指摘した。
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