編集部が気になった1週間の出来事
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NY市、学校給食のレベルアップへ カリスマシェフの委員会発足
よくSNSで、ひどかった給食の写真がアップされているのを目にします。(編集部M) -
フリーランスのためのコワーキングスペース ブルックリン区にオープン
会社員の出社が進む中、フリーランスも対面コミュニケーションを求める動き。(編集部K) -
NJ、NYの自殺率、下から1、2番目 厳しい銃規制、低保有率が寄与
東京と比較したところ、NYの約1.9倍(10万人あたり16人)だった。(編集部A)
編集後記
皆さん、一週間おつかれさまでした。今週は、Hurricane Ianがフロリダを中心に大きな被害をもたらしましたが、皆さん、ご家族・ご友人を含め、大丈夫だったでしょうか?
今日で早くも10月と、2022年も残すところ3カ月となりました。早いもんですね。すっかりマスクの人も減り、渋滞も戻り、レストランも混みあってくるなど、だいぶ“コロナ後”の生活に移れてきているような気がします。
一方で、今週は、2年半あまりによるコロナ禍による“ひずみ”がまだまだ多く残っていることを感じさせられるニュースが多かった一週間だと思いました。
コロナ禍を通じて、元来共感性の強い子供たちが、日常的にホームレスや麻薬中毒者を目の当たりにすることにより、精神科治療を必要とする事態が増えたという記事があり、学位周面においても、特に低学年において、対面授業中止等による悪影響が見られたという記事もありました。治安の悪化に関しても、コロナ後にNYCで性的暴行事件が急増しているという記事があり、対策として催涙スプレーを携帯する女性が増えたという記事もありました。2020年には、銃による殺人事件が、前年比35%増え、1994年以来の高水準に達したという記事の中で、NJとNYが自殺率で、全米で一番低く、厳しい銃規制と低保有率が貢献という内容もありました。両州で低いことはいいことなのですが、銃による自殺は、CDCによると、2021年にはさらに増加しており、コロナ禍による精神的影響は、子供だけでなく、大人にとっても、依然として残っているものと思われます。(https://www.cdc.gov/nchs/fastats/suicide.htm)
一方で、明るいニュースもありました。まずコロナ禍で、NYの家庭の財務状況は改善していたようです。世帯あたりの平均負債がNY州史上最高の$54,000あまりであることが発表されましたが、収入との割合で考えると、2008年のリーマンショックの頃80%近くであったものが、今では60%をきる水準となっており、このトレンドはコロナ禍でも大きくは変わっていないようです。これは全米レベルでも同様で、リーマンショック頃の100%越えから、現在では80%をきる水準に継続的に低下しています(負債の伸び以上に、収入が伸びる。さすが躍動感の国、アメリカ)。ちなみに、総務省統計局によると、日本の世帯負債額も567万円とのことなので、NYと日本の物価差を考えると、特に大きくないように思います。(https://www.stat.go.jp/data/sav/sokuhou/nen/index.html)
また、働き方でいいますと、コロナ後のコミュニケーションを求めているのは、フリーランスの方々も同じで、フリーランサーが非常に多いNYC(ニューヨーカーの3分の1)では、NY市とフリーランサーズ組合が、フリーランサーが無料で使えるCoworking spaceをBrooklynにオープンしました。
温度もだいぶ秋らしくなってき、朝もそろそろ暗いうちに出かける季節となってきましたが、ポスト・コロナの働き方・生活とともに、秋のニューヨークを楽しめればと思います。
ではよい週末をお過ごしください。
編集部より
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