強制不妊控訴審が結審、札幌

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共同通信
札幌高裁に向かう小島喜久夫さん(手前)ら=26日午後

 旧優生保護法下で不妊手術を強制されたとして、札幌市の小島喜久夫さん(81)が国に3300万円の損害賠償を求めた訴訟の控訴審が26日、札幌高裁(大竹優子裁判長)であり、小島さんが「受けた被害は時間の経過では消えない。自分の子どもが欲しかった」と述べ、結審した。判決期日は追って指定される。

 争点の一つは不法行為から20年で賠償請求権が消滅する「除斥期間」の適用の可否。昨年1月の一審札幌地裁判決は旧法を違憲とする一方、損害賠償請求は除斥期間が過ぎたとして退けた。

 小島さんは旧法を巡る訴訟で実名を公表した最初の原告。