専門家インタビュー「医療編」
東京海上記念診療所 Mount Sinai Doctors, Japanese Medical Practice
冬到来！ウィズコロナ、
ポストコロナの健康対策
ニューヨークの冬は寒さが厳しく、ついつい家にこもって、運動不足になりがちです。空気も乾燥しているので、ウイルスが繁殖しやすく、例年、インフルエンザなどの病気が増えるのもこの時期。今はコロナもあるので、特に冬場の健康には気をつけたいもの。本格的な冬が来る前に、普段の生活で簡単にできる予防法や健康づくりをご紹介します。
東京海上記念診療所 Mount Sinai Doctors, Japanese Medical Practice
7千人以上の有力専門医と連携し、 安全で質の高い医療の提供を
木村 啓子先生
コロンビア大学、アルバート・アインシュタイン医科大学を卒業後、全米屈指のメイヨークリニックにおけるレジデンシー、フェローシップでの臨床経験を経て内科・老年病科専門医資格を取得。内科に加え、日本語の話せる貴重な老年病科医師として活躍中。東京海上記念診療所ハーツデールオフィスに勤務し、ウエストチェスターやコネチカット界隈を中心に幅広い年齢の日本人・米国人患者を受け入れ、かかりつけ医とする患者も増えている。ワインと漫画が趣味。
Q. 貴院の特徴を教えてください。
当院は1990年に東京海上火災保険の寄付により設立し30年以上の歴史を持つ日本語の通じるクリニックです。マンハッタンとハーツデールにオフィスを構え、一般内科・小児科・老年病科を中心に、日本型健康診断（人間ドック）や米国の保険を使った健康診断も実施しています。ニューヨーク最大の医療機関「マウントサイナイ・ヘルスシステム」に属し、同グループの7千人以上の有力専門医と連携し、高度で専門的な医療にも対応します。ほとんどの米国の医療保険に対応しており、海外旅行保険で支払われない慢性病の継続治療や予防接種、健康診断で指摘された項目のフォローアップ診療など広くご利用いただけます。日系の医療機関で唯一、米国の医療施設認定合同機構の認定を受けており、安全で質の高い医療の提供が保証されています。
Q. 冬の健康管理のポイントを教えてください。
寒くなると屋内に人々が集まり、感染症のリスクが上がります。今年は従来主流だった肺炎とインフルエンザにコロナが追加され、十分な衛生管理や感染予防が求められます。マスクは屋内や交通機関で不要になりましたが、会話時をはじめ引き続き着用をお勧めします。大勢の集まりをなるべく避け、手洗いをこまめに行い（特に帰宅時）、顔（特に鼻や口まわり）をむやみに触らないことが感染予防の基本です。寒くなると免疫力が落ちるため、よく食べ、よく動き、よく寝て、健康体重を維持し、タバコや過度の飲酒を控えることも免疫力維持に重要です。９月からオミクロン対応ワクチンが薬局で接種できるようになったので、12歳以上の方は接種をお勧めします。コロナに罹患してもワクチン接種者は軽症で済むことが多いです。
感染防止以外にも、暖房が入ると空気が乾燥し肌荒れが多くなります。特にニューヨークは日本と比べて湿度が低く痒みや湿疹が起こりやすいため、身体を洗う時はぬるま湯で、頻繫に保湿クリームを体に塗ることをお勧めします。
Q. コロナの前後で患者さんからの相談内容に変化はありましたか？また貴院の診察方法に変化はありましたか？
コロナを機にビデオ診察を導入し、対面かビデオ診察のいずれかを選べるようになりました。熱や症状がある患者さんは基本的にビデオで診察し、来院される健康な高齢者、乳幼児等への感染リスクを減らします。 またコロナワクチンの普及により、ワクチン接種で大病を防げる意識が一般的に高まったと感じています。B型肝炎、破傷風、若者のHPV、50歳以上の帯状疱疹など他の病気のワクチンの相談も多くなりました。
メンタルヘルスの相談も増えました。コロナ禍で自宅勤務やリモート授業が一般的になり、人と会わず家に籠るケースが増えました。一時期は感染を恐れて外出を控える方も多かったです。この新しい生活スタイルにストレスを感じ、不安や鬱になる人がたくさんいます。心の問題も健康の重要な要素ですので早めに医療関係者に相談しましょう。
東京海上記念診療所
Mount Sinai Doctors, Japanese Medical Practice
■マンハッタンオフィス
住所: 55 E. 34th St, 2nd Floor
New York, NY 10016
Tel: 212-889-2119
212-252-6175 (人間ドック専用)
■ハーツデールオフィス
住所: 141 S. Central Ave, Suite 102
Hartsdale, NY 10530
Tel: 914-997-1200
