和楽器部品に次世代素材を

Published by
共同通信
セルロースナノファイバーを用いた爪で箏を演奏する様子=14日午後、東京都港区

 伊藤忠商事は14日、和楽器の箏の爪として、植物由来の次世代素材「セルロースナノファイバー(CNF)」を使う事業を始めると発表した。従来用いていた象牙は国際取引が禁じられ、今後は入手が難しくなる恐れがあり、代替品としての普及を目指す。開発や販売で新潟県、大阪府の企業と連携する。

 CNFは植物の主成分であるセルロースを処理し、ナノメートル(ナノは10億分の1)単位にほぐしたもの。軽く、強度に優れているのが特徴で、音色や質感が象牙に近いという。これまで和楽器の部品は、プラスチック製品などを代わりにしていた。

 箏の爪は演奏の際に指に付けて使う。