二審も国側敗訴、賠償を増額

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共同通信

 成年後見制度利用者の就業を認めないとした2017年当時の警備業法の規定は違憲だとして、岐阜県の元警備員の30代男性が国に損害賠償を求めた訴訟の控訴審判決で、名古屋高裁は15日、国に10万円の支払いを命じた一審岐阜地裁判決を変更、賠償額を50万円に増額した。

 長谷川恭弘裁判長は判決理由で、規定は職業選択の自由や法の下の平等を保障する憲法に違反すると指摘。規定を改廃しなかったのは違法で、男性が警備会社からの退職を余儀なくされたことと因果関係があると判断した。

 男性には軽度の知的障害があるという。規定は19年の法改正で削除された。