地下鉄・バス運賃、11%値上げの可能性
コロナで利用者減、資金難続く-MTA
資金難が続くニューヨーク州都市交通局(MTA)は11月末、地下鉄とバスの運賃を2026年までに11%値上げする可能性があることを明らかにした。利用者が大きく減少しているため、40億ドルの資金を必要としている。ニューヨークポストが報じた。
MTAによると、23年と25年の2度にわたる運賃値上げ(5.5%)、数十億ドルの経費圧縮、新たな収益を確認することができたという。ただ、新型コロナウイルスの感染が拡大して以来、失われた運賃収益を取り戻すには十分ではないとみられている。MTAの経理担当者は、運賃の値上げを行ったとしても、来年度だけで6億ドルの赤字が見込まれ、24年には赤字が16億ドルに膨れ上がると予想。現在の地下鉄とバスの運賃は2.75ドルだが、11%値上げする案が適用されると、3.05ドル程度まで引き上げられることになる。
MTAは長年にわたって、電車やバスの定期運行を継続するための収入源を運賃収益に頼ってきた。しかし、裕福なニューヨーカーがリモートで仕事をするようになり、この資金調達モデルは時代遅れになっている。MTAのジャノ・リーバーCEOは「連邦政府やニューヨーク州・市などのあらゆる意思決定者が、6億ドルの赤字を埋める計画を出せば、運賃値上げは間違いなく避けることができる」と述べ、関係機関に対し決断を迫っている。
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