無戸籍者の解消へ改正民法が成立

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共同通信
改正民法を可決、成立した参院本会議=10日午後

 無戸籍者問題の解消を目指し、子どもの法律上の父親を決める「嫡出推定」を見直す改正民法が10日、参院本会議で、賛成多数で可決、成立した。嫡出推定の見直しは、1898(明治31)年の民法施行以来初めて。離婚後300日以内に生まれた子を前夫の子とする規定は維持する一方、女性が出産時点で再婚していれば現夫の子とする例外を設ける。女性の100日間の再婚禁止期間は撤廃する。

 嫡出推定の見直しによって無戸籍問題の解消を図るが、そもそも離婚できない人や離婚後に事実婚を選ぶなど法律上の婚姻を望まない人は対象にならず、救済範囲が限定的だとの声も強い。