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共同通信
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26人が犠牲となった大阪・北新地ビル放火事件は17日、発生から1年となった。「私の時間はあの日で止まっている」。遺族の1人はそう手記につづった。被害に遭ったクリニックの患者らには前を向けるようになった人もいれば、不安のまっただ中にいる人も。大切な人はもういない。喪失感と悲しみは癒えないままだ。
現場ビル前には17日朝、真新しい花束が折り重なって置かれていた。近くで歯科医院を経営する佐藤修一郎さん(54)は「花は1年間絶えず、今でも前を通ると建物を見上げてしまう。事件はずっと心に残り続けるだろう。ご遺族を思うといたたまれない気持ちになる」とビルを見つめた。