両親「ためらわず苦しみ伝えて」

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共同通信
大阪市の桜宮高=20日

 苦しんでいるなら、どんな手段でもちゅうちょせず助けを求めて―。大阪市立(現府立)桜宮高2年のバスケ部主将の男子生徒が12年、顧問の体罰を苦に自死した事件から23日で10年。両親は、いまだ体罰が根絶されない状況に胸を痛め「子どもが1人で抱え込まないよう、逃げ道をつくってあげて」と望む。

 両親は毎日笑顔の遺影に語りかける。父親は子どもに寄り添い、自主性を重んじる指導に切り替える必要があるとし、「教えた通りにできなかったら手を出すような指導はもう時代じゃない。子どもたちが純粋に楽しんで打ち込める社会になって」と訴える。そして、何よりも「体罰はなくなってほしい」