旅客船事業者の法令違反に厳罰化

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共同通信

 国交省の有識者委員会は22日、知床沖の観光船事故を受けた安全対策をまとめた。2023年度から法令違反した旅客船事業者の罰則を強化し、行政処分に船舶使用停止命令を新設。事故原因とされる船首部からの海水流入を防ぐため、出航前に船首部ハッチの密閉確認を徹底させる。政府は次期通常国会に海上運送法などの改正案を提出する。

 事故を機に指摘された国の監査不備を改善するため、抜き打ちやリモート形式を導入、法令違反事業者の通報窓口設置と併せて体制を立て直す。罰則強化は、海上運送法に基づく安全確保命令に従わない場合の罰金を現行の100万円以下から引き上げ、拘禁刑を設ける。