NY州「遺体の堆肥化」合法へ
地球にやさしい「堆肥葬」可能に
ニューヨーク州のホークル知事は昨年12月31日、「遺体の堆肥化」として知られる「ナチュラル・オーガニック・リダクション」を合法化する法案に署名した。同日、ニューヨークポストが伝えた。
「遺体の堆肥化」は2050年までに二酸化炭素排出量をゼロにするための法案の一部。地球にやさしい「堆肥葬」が可能になる。わらやおがくずとともに遺体を容器に入れ、空調システムを装備して保管。30日後に堆肥化しない物質を取り出し、骨を砕いてさらに30日間保管する。遺体は袋にして36個相当の堆肥となり、家族に返される。庭や林で肥料として使用することができる。ワシントン州で2019年に米国で初めて合法化。すでにカリフォルニア州、オレゴン州などでも行われており、ニューヨーク州は6番目の州となった。
「米国内でグリーンな葬儀のアクセスが大きく前進した」と評価するのはワシントン州で堆肥葬サービスを提供する葬儀社「リターン・ホーム」のミカ・トルーマンCEO。すでに多くのニューヨーカーから問い合わせがあるという。ただし、批判的な意見もある。州内のカソリック教会連合会のデニス・ポウスト会長は「野菜のクズや卵の殻ならともかく、遺体は堆肥化に適しているとは言えない」と話している。
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