「双葉町ダルマ市」故郷に帰還

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共同通信
福島県双葉町で開かれた伝統行事「双葉町ダルマ市」。昨年8月から住民の帰還が始まり、町内での開催は12年ぶりとなった=7日午前

 2011年の東京電力福島第1原発事故で全町避難を余儀なくされた福島県双葉町で7日、伝統行事「双葉町ダルマ市」が開かれた。昨年8月から住民の帰還が始まり、町内での開催は12年ぶり。町出身で現在は同県富岡町で暮らす渡辺ヒロ子さん(72)は「これからも毎年この景色が見られると幸せ」と感慨深げだった。

 JR双葉駅前は出店や屋台が並び、にぎわった。恒例の「巨大ダルマ引き」も行われ、無病息災や商売繁盛を願ってだるまを引き合うかけ声が響き渡った。

 300年の歴史があるとされる双葉町ダルマ市は、原発事故後も有志が、多くの町民が避難する同県いわき市で存続させていた。