1月22日編集後記 | DAILYSUN NEW YORK

1月22日編集後記

01/22/2023

編集部が気になった１週間の出来事

市内、313日積雪なし　史上４番目に長い記録
タイムズSQで約68cmの積雪を記録した2016年。最近、本当に雪が少なく感じる。（編集部M）
サックス、カジノ設置の構想進める　「なぜマンハッタンにないのか」
州は昨年、NY都市圏にカジノのライセンスを新たに3つ発行すると表明している。（編集部A）
NY州、人気の洗濯用洗剤を使用禁止　1,4-ジオキサン、規制の2ppm上回る
洗剤に限らずシャンプーなど家庭用品や化粧品も規制対象。有名な製品も多く驚いた。（編集部K）

編集後記

　皆さん、今週も一週間お疲れさまでした。今週もいろいろなニュースがありましたね。

　水曜には、“NY市、妊娠中絶薬を無料配布”という記事がありました。妊娠中絶薬自体は、既に市内で入手することができるのですが、その配布プログラムの拡大とともに、今年3月に女性の健康問題に関するサミットの開催と、翌4月の総合的政策提案発表の予定を発表しました。昨年、連邦最高裁が、中絶の権利を認めた以前の判決 (Roe v. Wade) を覆したことが、社会的に非常に大きな問題となり、中間選挙にも影響を与えたと言われていますが、その判決が出てから今年がちょうど50周年にあたることを考えると、24年の大統領選挙を見越して、この中絶問題は、今年も大きな政治テーマであり続けるように思います。

　金曜には“NY州、人気の洗濯用洗剤を使用禁止”という記事もありました。発がん性物質とされる化学物質（1,4-ジオキサン）の含有量を規制するという健康目的での規制ですが、Tide（Tide Originalであり、Tide Free & Gentleなどは規制対象となっていません）を含む結構な有名ブランドが含まれていただけにショックでした。同化学物質に関しては、米環境保護庁は、既に発がん性物質である可能性が高いと判断していましたので、その意味では新たなニュースではないのですが、改めて意識する機会となりました。

　同じ金曜には、Community Reportとして、今月11日、NY育英学園にNJ州議員のEllen Parkさんと森美樹夫在ニューヨーク日本国総領事が訪問された際の取材記録を掲載しました。Parkさんは、韓国系女性として初めてのNJ州議員としてご活躍中ですが、彼女のコメントとして、ヘイト犯罪（特にアジア系に対する）対策として、小学校レベルでの教育に取り組まれていることを挙げておられたことは印象的でした。また、育英学園の40年にわたる歴史において、“宗派性がない活動続けているのは、非常に珍しく興味深い”と、宗教との関連をコメントされていたのは、アメリカ社会およびParkさんの育ったアメリカにおける韓国人社会と、日本人社会を考えるうえで、非常に興味深いコメントだったと思います。彼女の選挙区（および周辺のBergen County）はアジア人口が多い地域であり、彼女の勝利は比較的予想されてはいました(彼女を州議員に推薦したPalisades Park市長も韓国系の方ですし)が、NJ州におけるアジア人口が11％であるにも関わらず、議員数では2％しかいないのが現状ですので、そういう意味では、Parkさんが育英学園でおっしゃられていたように、同学園の生徒からも将来議員になる人が出てくるのかもしれません。

参考）https://www.northjersey.com/story/news/politics/elections/2021/11/06/nj-election-results-ellen-park-first-korean-woman-legislature/6299313001/

　最後に、金曜日のBronx Riverにイルカ出現という記事は、驚きましたね。“もともと豊かな生態系を育んでいた”とのことですが、亀や魚はともかくとして、なかなか“近所の川”にイルカを見かけることは、日本ではないですよね。Bronx River自体は、郊外のWhite Plainsの北まであり、先日WestchesterのBronx River Parkwayを通る機会があったのですが、川沿いの歩道も、散歩しやすいように随分ときれいになっていました。

　今週17日からは、NYC Restaurant WeekとNYC Broadway Weekも始まりました。（といっても、2月12日までなので、ほぼ“Month”ですが。。。）やはり、おいしいものを食べて、楽しい経験もしないと、生活や仕事も順調にはいきませんので、忙しい中にも（忙しいからこそ？）“自分の息抜き” (メンタルヘルスの世界では、“酸素マスクの原理”と言うそうです。他人を助けるには、まず自分から。) がてら、これらの機会も活用されてはいかがでしょうか。

　ではよい週末をお過ごしください。

編集部より