新START、後継の条約不在も

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共同通信
ロシアのリャプコフ外務次官=2022年4月、モスクワ(タス=共同)

 ロシアのリャプコフ外務次官はロシア通信が30日に報じたインタビューで、米国との間で唯一残っている核軍縮合意である新STARTが2026年に期限切れで失効後、米ロ間に後継の核軍縮条約が存在しなくなる事態が「大いにあり得る」と述べた。ロシア高官が、新STARTの後継条約を締結できない可能性に言及したのは初めて。世界の核兵器の約90%を保有する米ロ間に核軍縮条約が存在しなくなる恐れも出てきた。

 リャプコフ氏は、ウクライナに欧米が多数の戦車供与を決定したことを「極めて破壊的」だと批判。停戦に向けた「交渉をする意味はなくなった」と述べ、強く反発した。