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共同通信
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【マニラ共同】フィリピン当局は7日、首都マニラの入管施設収容中に「ルフィ」などと名乗り日本の広域強盗事件を指示した疑いがある日本人容疑者4人のうち、今村磨人(38)、藤田聖也(38)両容疑者の強制送還に着手する。警視庁は強盗とは別の特殊詐欺事件に絡む窃盗容疑で逮捕状を取っており、2人を航空機で移送。機内で逮捕する。
関連が疑われる窃盗などを含め全国14都府県で少なくとも20件発生、海外で拘束中の人物が指示した疑いが強まるという異例の展開をたどった事件。1月に東京都狛江市で起きた強盗殺人事件などで匿名性の高い通信アプリ「テレグラム」が使われ、警視庁は全容解明に向け捜査を急ぐ。
残る渡辺優樹(38)と小島智信(45)両容疑者は、女性に対する暴力事件で告訴され裁判が続いており送還できない状態。フィリピン側は滞在延長を図る虚偽の告訴だと指摘しており、マニラの裁判所が7日、取り下げの是非を判断する。
フィリピンのマルコス大統領は8日から日本を公式訪問する。フィリピン政府は、経済協力を主眼とする訪問時に送還問題ばかりに焦点が当たるのを避けるため、早期決着を目指してきた。